+++ その夜の事情 +++



「なんかさあ、あのふたりが並んでると華があるよな。一緒に歩いてるの見てドキッとしたよ」
「そうだよな。しかもいい雰囲気だったし」
「そうそう、肩なんか抱いちゃったりしてー」
「ふたりともすっげ、楽しそうだったよな」
「えーーーっ! それはショックだなぁ。やっぱ同室者には敵わないのかぁ」
「って、お前、どっちがお目当てなんだよ」
「え、そりゃ謎のバイオリン弾き葉山先輩だよ」
「へぇ、そうなんだ。俺の好みとしてはやっぱり三洲先輩だけどなあ」
「なにバカ言ってんだ、お前ら。どっちも高嶺の花だよ。諦めろ諦めろ」
「でもさあ、ふたりともフリーっぽいじゃん?」
「そうでもないかもしれないぞ。帰りのバスなんか寄り添って寝てたぜ」
「げっ! マジで? うわぁ、これは勝ち目ないな……」
「だから最初っから期待するなって!」


ギイ×託生sideへgo!!     真行寺×三洲sideへgo!!



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